AIセキュリティ規約 2025 β版(中小・零細企業向け)

AIセキュリティ規約 2025 β版(中小・零細企業向け)

著者:Carly(CaosMitoUno_works)
発行日:2025年5月

この資料は、中小企業・個人事業主がAIを安全に活用するための実務ガイドです。


◆ この資料の目的

  • 難しい専門用語ではなく、現場で「使える」ことに焦点を当てたガイドです。
  • 法律の専門家ではなく、中小企業やママ事業主の感覚で作りました。
  • 情報漏えいやAIの使いすぎによる**「思わぬトラブル」から事業を守る**ための内容です。

◆ 目次(概要)

  • 第1章:ルール、3つだけ覚えよう
  • 第2章:AIあるある危険マップ(AI版KY活動)
  • 第3章:このデータ、どこまで使っていいの?
  • 第4章:みんなで守るチェックリスト

第1章:ルール、3つだけ覚えて

① まずは1つだけ使ってみる(最小権限)

AIは一気に広げず、「自分が得意な業務」から1つツールを選んで始めるのがおすすめです。

職種別おすすめAIツール(+注意点)

  • 広報・発信:Grockでファクトチェック(出典を鵜呑みにしない)
  • 営業・マーケ:ChatGPTでメール文案づくり(顧客名や金額は入れない)
  • デザイン:IllustratorのAI機能でバリエーション提案(著作権注意)
  • 議事録:Claudeで会議要点まとめ(個人名は省略)
  • 教育支援:Nottaで文字起こし(共有方法に注意)

💡「誰が・何を・どう使っているか」を一覧にしておくと安心です。


② あれ?と思ったら立ち止まる(リスクベース)

  • 顧客名や金額を含む資料をAIに貼り付けていないか?
  • 出力された画像がどこかで見たことある気がしないか?
  • AIが事実と異なることを言っていないか?

こうしたときは、「ちょっと怪しいかも」と一旦立ち止まるのが正解です。

リスクベース運用とは?

  • すべてを同じ扱いにしない
  • 「漏れたら困る情報」を優先的に守る
  • 時間も体制も限られた中小・個人事業者にこそ有効な考え方

③ 年に1回は見直す(継続改善)

AIツールは日々進化しており、ルールも見直しが必要です。

3ステップでOK:

  1. 利用者が「最近の変化点」をメモ
  2. 関係者でざっくり話し合い
  3. 承認者が最終確認して記録

個人事業主なら、すべてを自分でやることになりますが、それでもやっておくと事故が減ります。


第2章:AIあるある危険マップ(AI版KY活動)

シーン危険原因防ぎ方
チャットボットでお客様対応誤情報でクレーム文脈理解なし人が最終確認
画像生成AIでSNS著作権侵害・炎上商用NG素材使用規約を確認
経営レポート作成集計ミス入力ミス・前提間違いダブルチェック
採用AIバイアス判断訓練データの偏り最終判断は人
メール文面作成表現ミス・事実誤認不自然な文体人の目で確認

よくある質問(Q&A)

Q:AIで作った文面、そのまま使っていい?
A:ダメです。誤字、金額、敬語などミスが多いです。

Q:生成画像を自由に使って大丈夫?
A:商用利用OKかを確認。出典やライセンスを読みましょう。

Q:顧客名や売上をAIに入れていい?
A:原則NG。個人情報・機密情報の入力は禁止です。


第3章:このデータ、どこまで使っていいの?

レベル利用可否
★★★ 機密顧客DB/給与情報AI入力NG/暗号化必須
★★ 内部手順書・試作資料社内限定AIでOK/ログ保管
★ 公開前提SNS投稿案・PR文原則OK/目視レビュー推奨

プロンプトを入力する前の3原則:

  • その情報、社外に出ても平気?
  • この質問、AIにうまく伝わる?
  • 回答の形式は指定してある?

チェックリスト:

  • 情報の正確性:他資料と照合
  • トーンや意図:社内方針と合っているか
  • 誤字・ゆれ:目視確認
  • 著作権:画像やコードのライセンス確認

第4章:みんなで守るチェックリスト

✅ 入力前のチェック

  • 情報は外に出ても大丈夫?
  • 顧客名や金額、社外秘は含まれてない?

✅ 出力後のチェック

  • 内容や言い回し、おかしくない?
  • 使う画像・コードは「商用OK」か?
  • 出典・AI生成の記載を忘れてない?

✅ アカウント管理

  • 退職者アカウントを削除した?
  • 社内利用ルールは共有されている?
  • 利用可能AIツールを一覧化している?

✅ 盲点チェック

  • ログインメールが個人用になってない?
  • 会話型AIに社外秘ファイルを貼ってない?
  • 新しいAIツールを勝手に使い始めてない?

🧭 見直し体制の例(RACI)

タスクR(責任)A(実行)C(相談)I(承認)
ツールの追加利用部門管理部門関係部署経営者
ガイド更新情報管理担当担当者全体会議上長

◆ 付録テンプレート(配布準備中)

  • AI利用チェックリスト(PDF)
  • 社内プロンプト保管シート(Excel)
  • 情報資産分類シート(Excel)
  • 事故報告テンプレ(Slack用)

※配布開始時にnoteやメールでご案内します。


🔚 締めくくり

このガイドは、AI導入が進むなかで**「結局、何をどう気をつければいいの?」**という声に応えるために作られました。

あなたの現場に少しでも役立てば幸いです。


📎 note版では、PDF+テンプレート+相談窓口つき有料パッケージを販売予定です。


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